ディスティニーガンダム

インパルスガンダムの運用データをもとに、シン・アスカ専用機として開発されたガンダム。

作品のタイトルを冠していることからもわかる通り、後半の主人公機である。

ストライクガンダム、インパルスガンダムにおける三種類の換装システムを統合したもので、装備の換装によって多様な戦局への対応を目指したこれらの機体とは異なり、装備の換装をせずに、1機であらゆる戦局に対応できる機体を目指して開発されている。

更に『光の翼』『残像』『必殺技としてのアイアンクロー』など、過去の主役ガンダムの持つ特徴を多く受け継いでおり、デザインプロット上からすでに「全部乗せ」を地で行く機体として生み出された。

本編では後半に登場するが、同じ主人公格のアスラン・ザラの撃墜任務と言う主人公機らしからぬ初出撃だった。

ストライクフリーダムガンダム、インフィニットジャスティスガンダム、レジェンドガンダムに並ぶ高性能機であり、搭乗者シン・アスカ専用の調整がなされたワンオフ機。(ただし後に量産機という説も出てきた)

動力はデュートリオンと核のハイブリッドエンジン『ハイパーデュートリオン』を採用。デュートリオンビームと核エンジンを併用し、理論上はエネルギー切れが起こらないという設定を持つ。が、本編中でエネルギーが減少しているアラートが画面に表示され、多くの物議を読んだ。

後の公式サイトで弁明がなされたが、これは「調整不十分で機体の性能を限界まで引き出した事によるエネルギー供給の遅延」を表現していたらしい。

機体のテーマソング名同様、悪魔を思わせる深紅の翼、涙のように縁取られたアイカメラのライン、薄銀色に鈍く光る機体色。どこからみてもダークヒーロー機体である。

光の翼の名称は光圧推進システムといい「ヴォワチュール・リュミエール」の近縁種であり、それそのものではない。更にミラージュコロイドと立体映像を用いて残像を見せる効果もある。

武装

MMI-GAU26 17.5mmCIWS

両側頭部に内蔵された近接防御機関砲。ガンダム・タイプおなじみの『頭部バルカン砲』。

本機唯一の実体弾兵装であり、数少ない固定武装でもある。先行のセカンドシリーズ機に装備された20mmCIWSよりも小径化されている。劇中での使用は確認されていない。

MX2351 ソリドゥス・フルゴール ビームシールド発生装置

この技術はユーラシア連邦が開発した光波防御帯シールドが源流であると言われ、デュランダルの呼びかけで対ロゴス同盟軍として寝返ったユーラシア連邦によりプラントに技術協力されたもの。展開領域の任意調整が可能であり、シールドの形状を変えるのみならず、『SEED』シリーズチーフメカ作画監督、重田智の発言によればビームガンとしての使用も可能である。レジェンドの両手甲部やドムトルーパーの両腕にも装備されている。デストロイの大出力ビームを完全に無効化するなど、ビーム兵器に対しては従来の対ビームコーティングシールドを凌駕する防御力を発揮する。同じく実体弾にも有効だが、対ビームコーティングされた物体には展開面を透過されてしまう弱点を持つ。ただし、本機は主装甲システムとしてVPS装甲を採用するため、これにも対応可能。

RQM60F フラッシュエッジ2 ビームブーメラン

ソードインパルスに装備されたフラッシュエッジの発展型であり、簡易ドラグーン式のブーメラン。ただし、連結機能はオミットされている。ビーム刃を延長する事でビームサーベルとしても使用可能。投擲武装として運用される場合でも、対ビームコーティングシールドを容易に破断する威力を持つ。

MMI-714 アロンダイト ビームソード

ソードインパルスのエクスカリバーやグフイグナイテッドのテンペストの発展型である大型ビームソード。対MS戦の他、艦船等の装甲や機関部の破壊も鑑みて設計されている為、“対艦刀”とも称される。機体の全高を上回る刀身長を持ち、通常MSの倍以上の機体サイズを持つデストロイを一刀両断する等、斬撃兵装としては破格の威力を有する。先端部分でもデストロイの重装甲を一撃で貫通する威力が有り、実剣としての性能も高い。不使用時は刀身を2つに折り畳み、右背部のウェポンラックに収納する。なお、これだけの長さの剣を扱うには機体の駆動部自体にも高い剛性と柔軟性が求められ、デスティニー以外の機体に使いこなす事は不可能とされる。

名称の由来は、円卓の騎士の長サー・ランスロットの愛剣アロンダイトから。形状は、エクスカリバーやテンペストよりはソードストライカーのシュベルトゲベールに近い。

M2000GX 高エネルギー長射程ビーム砲

背部左ウェポンラックに装備された大型ビームランチャー。アロンダイト同様、不使用時には2つ折り状態でマウントされる。発砲時はマウント部のクランクアームを展開し、マニピュレーターでグリップを保持する。展開時の全長は22mと本機の全高を上回る。HDより供給される膨大な電力により、ガナーウィザードのオルトロスやブラストインパルスのケルベロスを上回る出力を誇る。同時に速射性能にも優れており、迎撃にも充分に対応可能。なお、砲身分割の技術には本体でも採用された基本構造体の細部化と連動が生かされている。 運用の仕方がオルトロスやケルベロスよりはランチャーストライカーのアグニに近い。

MMI-X340 パルマフィオキーナ 掌部ビーム砲

左右の掌底部に内蔵された青白い光を放つ小型ビーム砲。砲と言うよりは、むしろ開放型のビームジェネレーターに近いデバイスである。密着状態の敵機を砲撃する等、主にゼロ距離戦闘時にその真価を発揮する。ビームサーベルとしての運用も可能。デスティニー独自の実験的な兵装であり、過去のMSにこれと類似した武装を搭載した例は皆無であり(ゾノのフォノンメーザー砲は搭載位置が同じだが性質が大きく異なる)、故に戦術バリエーションも未知数である。パイロットの発想次第では様々な応用が可能であるとされている。一撃で戦艦を破壊する威力を有し、インフィニットジャスティスの高出力ビームサーベルを短時間ながらも受け止めている。パルマフィオキーナ(palma fiocina)とはイタリア語で「掌の銛」の意。

MA-BAR73/S 高エネルギービームライフル

先行のセカンドステージMSが装備するビームライフルの改良モデル。HDに対応したエネルギー供給システムを採用し、高い出力・速射性能を有する。不使用時には尻部ラッチにマウントされる。

対ビームシールド

左腕に装備される対ビームコーティングシールド。インパルスの機動防盾と同様、上下に伸縮する事で防御面積を変化させる。本機はビームシールドに加え、VPS装甲の常時展開による物理攻撃に対しての高い防御力を備えており、このシールドは専らフェイルセーフ用の装備としての感が強い。実際、劇中での「盾」としての使用頻度は多くなく、第37話で脱走したアスランにビームライフルを破壊された時、また第43話で片腕を破壊された時に、それらの爆発から自機を守った事がある程度である。

ミラージュコロイド

デスティニーのミラージュコロイドは、自機の存在を隠蔽するステルス装備では無く、

散布したコロイド粒子に自機の残像を映し出す幻惑機能である。

この機能は特に高速機動時に使用され、敵を翻弄する。

また、演出か本機体のミラージュコロイドによるものかは不明だが、

ストライクフリーダムとの交戦時に射出したビームを曲げ、フリーダムを翻弄する場面がある。

(ミラージュコロイドの応用でビームを偏向する技術は前大戦で確立されている。)

ヴォワチュールリュミエール

D.S.S.Dが開発した惑星間航行システムの近縁種。本機体では高出力スラスターとして利用されている。

使用時には美しい光の翼が発生し、本機の機動性を高める。

活躍

作中ではパイロットであるシン・アスカの能力が急激に上昇していった事も手伝いその性能を遺憾なく発揮し、インパルスやフリーダムがあれだけ苦戦したデストロイガンダムを単機で複数機撃墜。

オーブ沖会戦ではアカツキを撃墜寸前まで追い込み、ストライクフリーダム相手に一進一退の互角の攻防を行う等の活躍を見せる。

しかし、アスラン・ザラ駆るインフィニットジャスティスには手も足も出ず、結果として傷一つ負わせることが出来ずに撃墜されてしまう(高山瑞穂によるコミカライズではジャスティスの片腕を斬り落としているなどこのシーンはいい勝負にアレンジされており、高い評価を得ている)。

スーパーロボット大戦ではカタログ・スペック通りの強力なユニットとして活躍を見込めるが、どちらかというと格闘寄りの調整がされていることが多い。

一部シリーズでは他作品とのクロスオーバーによって「マークデスティニー」とも呼ばれることも…。

余談

主人公機が一方的に撃墜されて終了した作品は過去のガンダムシリーズでは富野監督執筆の「機動戦士ガンダム」(小説版)及び「閃光のハサウェイ」といった経緯の特殊な作品以外には存在せず、そのあまりの王道外れぶりにファンからは「ありえないストーリー」と捉えられてしまった。

CIWSを除く武装は全て手持ち式(一部は腕部内蔵型)の為、両腕が破壊されると使用不能になる武装が非常に多い点が弱点となる(この機体に限った事ではないが)。ただし、同時期にロールアウトされた他のワンオフMSが内蔵火器に強力な武装を搭載している為、このような事態に陥っているだけであり、MSという点においては万能型と言うべき機体である。

後付けでエースパイロット専用にシン機以外にも少数生産されている。その内の1機が、ハイネ・ヴェステンフルス用に準備されていたとも。

NT-DT

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